ECUを換えてみた

先日ヤフオクでS2000前期型用のチューン済ECUを落札できたので早速取り換えてみた

ECUはJ’s RacingのハイパーECUというもの

調べたところスピードリミッター解除とか燃調の最適化などの他にV-TECH切替ポイントが標準の5900rpmから5400rpmに落としてあるとか

実はこのV-TECHポイントの変更が一番期待しているところだったりする

S2000のエンジンは高回転型でV-TECHによってハイカムに切り替わるのが特徴なのだが その切替の寸前で一旦トルクの落ち込みがある
そして約6000回転になった瞬間にエンジン音が変わりパワー感が上がってなかなか気持ちの良い加速をするのだが さすがに6000回転をキープするなんてのは一般道では難しいし現実的ではない
これが5400回転で切り替わってくれればパワーバンドが広がって楽しくなりそうだと思っていたのだ

実際にECUを交換してから走り回ってみると ハイカムへの切り替え寸前のトルク落ちが無く 気がついたらハイカムになってるという感じになった
低回転でのトルク感も増しているので全体的にパワフルになっているのだが ハイカムに切り替わったときの「きたきたーー!」みたいな感じは無くなってしまった

全体的に扱いやすくはなったが ちょっと寂しいとも感じる

トルク感が増したと書いたが 実際の操作としては実用的な回転数が500回転ほど下がった感じで 街中で普通に走っているのが楽になった
以前だったら3速から2速に落としていたような場面でも 3速のままで行ける感じ
ちょっとだけずぼらな運転ができるようになったと言ったところだろうか

本当ならECUチューンは現車合わせを行って細かく調整するべきなのだが とりあえずはこの“吊しECU”でも個人的には満足できると思った
今後吸排気にちょっと手を入れる予定なので それが済んだらまた感想を追加していく予定

それにしても2.0リッター版S2000(F20Cエンジン)のチューンは既に定番が出来上がっている感じなので 最近では後期型の2.2リッターをチューンする方が楽しそうだななんて思えてきた
ノーマル同士の比較では カリカリレスポンスの初期型に比べて後期型は普通のスポーツカーという評価らしいが ECUを含めたエンジン周りをいじるとかなり楽しいとも聞く

まあ せっかく手に入れた初期型S2000なので リフレッシュやライトチューンをしながら長く維持していきたいものだ

(2016/7/19 追記)

ECUを換えてからマフラーを交換してバルブクリアランスを調整 そしてビッグスロットルに取り替えたらパワー感が大幅に上がり レスポンスも良くなった
入口から出口までの抜けが良くなった感じなのだが それがECUの燃調などと合ったのかもしれない
完全にノーマルでECUだけを取り替えた状態では なんとなく変わったか?……気のせいか?? 程度の変化だったがマフラーを換えて「おっ?!」と思える変化があって クリアランス調整とビッグスロットルで完全にエンジンが目覚めた感じ
簡単に言うと吸排気系にまったく手を入れるつもりがないなら ECUチューンはせいぜいVTECポイント手前のトルクの落ち込みが緩和される程度と思っていた方がいい
そのことを今回の変化で実感したのだった

屋根を開けて走る

S2000はオープンスポーツ
当然ながら屋根を開けて走ることができる

実は購入検討をしている当時 S2000がオープンカーだということがマイナス要素になっていた

やはり屋根が幌だというのは扱いが面倒そうなのと 風切り音が大きいんじゃないかとかが最後まで引っかかっていて ハードトップが付いている個体を優先していたりした

しかし実際に購入して せっかくだからとオープンにして走ってみると これが思いのほか気持ちいい
頭の周りを空気が流れていくのは 窓を開けただけでは感じられない開放感があって 雨天以外はいつも開けて走っていたいぐらいに思えてくる

寒い日などは屋根を開けて窓ガラスを上げて 空調をS2000に用意されている俗称「こたつモード」にするとなかなかに快適だ
※意外なことにこの「こたつモード」は ホンダだけの設定らしく オープンカー発売歴の長いマツダロードスターにも用意されてないとか

オープンにできるのは走っているときだけのメリットではなく クルマを整備するときにも狭いキャビンの制約が緩んで楽になる
以前に紹介したレカロシートへの交換も 屋根を開けることができなかったらほとんど不可能だったろう
それぐらいS2000のキャビンは狭い

このクルマを買ったばかりの頃 荷物の積み降ろしをする間だけ 自宅近くのパーキングに入れたのだが クルマから降りようとドアを開けたらパーキングの設備が邪魔になって出られるだけの隙間を開けられなかったことがある
普通ならば助手席に移って降りればいいだけなのだが S2000は車内が狭すぎてそれもできない
クルマ自体を適切な場所に入れ直せばいいのだが 降りる前までに車内での片付けに時間を食ってしまって すでにストッパーが上がってしまっていた

しばらく悩んだところで「あ……屋根を開ければいいんじゃないか」と気づいた
オープンにしてみると簡単に助手席に移って無事に降りることができたのだった

この時は本当にハードトップにしなくてよかったと思ったものだ

これから暑くなってくるとオープンにできるのは夜ぐらいになってしまうが それでも時々は開けて走りたくなる

残念なのは私のS2000は幌のスクリーンがビニールのタイプなので 不用意に開けるとスクリーンにシワが入ってしまうときがあるので 信号待ちで気軽に開けるとかができない
ガラス幌ならそんな気遣いは不要なのだが ガラス幌への交換はけっこうな大事で予算を用意してる途中

まあ いろいろ苦労もあるが今ではすっかり気に入っている状態

幌車というと 体験する前は面倒くさそうなイメージだったが 実際に所有してみると面倒さと引き替えに得られる爽快感や楽しさが代えがたいものに思えてくる
誰にでも勧められるものではないが オープンに興味があるなら一生のうちに一度は体験してみるのを強く勧めたい